甲状腺・内分泌疾患について

内分泌疾患はホルモンの疾患

ホルモンとは、からだが常に同じ状態になるようにバランスをとるために存在しています。個々のホルモンが多くても少なくても体のバランスが保てなくなり、具合が悪くなります。甲状腺・副甲状腺・副腎・下垂体・性腺・電解質異常などの疾患が内分泌疾患に入ります。

内分泌疾患の症状は見逃されやすい

内分泌疾患の症状は、だるい、なんとなく調子が悪い、やる気がない、いらいらする、体重が減ってきた、あまり食べていないのに体重が増えてしまう、むくんでしまう、などといった、日常でよくみられる症状のことが多いです。そのため、見逃されてしまうことが多いのですが、こういった症状の背景にはホルモンの疾患が潜んでいる場合が多いのです。

このような症状は、内分泌疾患の可能性がある

甲状腺疾患

主な疾患
バセドウ病、橋本病、甲状腺腫、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、プランマー病
など
主な症状
甲状腺ホルモンが多い場合
ドキドキする、ふるえ、息切れ、むくみ、汗をかきやすい、首が腫れている、いらいらする、疲れやすい、体重が減る、手足の力が入りにくい
目つきがきつい、眼球が出てきた、ものが二重に見える
など
甲状腺ホルモンが少ない場合
寒がり、疲れやすい、やる気が出ない、のどの違和感、首が腫れている、息切れ、むくみ、体重が増える、便秘、筋力低下、脱力感、筋肉痛、月経不順
など

副甲状腺疾患

主な疾患
原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症
など
主な症状
甲状腺ホルモンが多い場合
なんとなくぼーっとする、胃が痛い、吐き気がする、のどが渇く、骨折しやすい、尿管結石を繰り返す
など
甲状腺ホルモンが少ない場合
手足がしびれたり、つっぱったりする
など

副腎疾患

主な疾患
原発性アルドステロン症、クッシング症候群、アジソン病、副腎皮質機能低下症、褐色細胞腫
など
主な症状
血圧が急に高くなることがある、頭痛や動悸、発汗を伴う高血圧
あまり食べてないのに体重が増えてしまう、顔が丸く、赤ら顔になった、多毛になった、にきびが急に増えた、血糖値が高くなった
だるい、食欲がない、色素沈着が多い
など

下垂体疾患

主な疾患
先端巨大症、クッシング病、プロラクチノーマ、下垂体機能低下症、下垂体腺腫
など
主な症状
顔つきが変わった、指輪や靴が入らなくなった
あまり食べていないのに体重が増えてしまう、顔が丸く赤ら顔になった、多毛になった、にきびが急に増えた、血糖値が高くなった
産後でもないのに乳汁分泌がある、月経不順
だるい、食欲がない、寒い、ぼーっとする、やる気が出ない
頭痛、物が見えにくい
など

適切な治療で劇的に改善する

内分泌疾患は、正しく診断し適切な治療を行なうことで、症状が劇的に改善することが多いです。これらの症状を感じたら、内分泌疾患の可能性もあるため、ご相談下さい。